今なお火山活動が続く桜島。噴火や降灰があり、大自然の脅威と隣り合わせのこの場所では、過去の大噴火でできた地形を展望所として観光地化しており、火山活動を体験することができます。
今回の桜島ドライブは、大隅半島にある、道の駅たるみずから桜島フェリーターミナルに向けて、次のようなルートで巡りました。
黒神埋没鳥居(腹五社神社)
道の駅たるみずから国道220号線で桜島に上陸するために牛根大橋を渡って、少し西進すると見えてくる三叉路。これを右折して車で5分ほどの場所にある腹五社神社では、火山灰に埋没した鳥居が噴火直後の姿そのままに保存されています。
1914年の大噴火によって埋没した黒神埋没鳥居。もともと高さ3mあった鳥居は、笠木部分の約1mを地上に見せるのみ。当時の村長さんが、この鳥居を大噴火の記念物として後世に残すことにし、掘り出すのを中止して保存することになったとされています。
溶岩道路
今も火山活動中の桜島では、突発的な噴火が発生すると、火山灰が降灰します。
国道224号線に入ってすぐ、アスファルトの道路上にうっすらと火山灰らしきものが積もっていると感じながら走行していると、溶岩道路の看板とともに少し駐車スペースがあったので停車。
車を降りてみて、積もっているのは砂ではなく、火山灰であることを確信します。
火山灰は薄く積もるだけでスリップ事故を引き起こすこともあるので、慎重に走行していきます。
有村溶岩展望所
有村溶岩展望所は、1946年の大爆発で流出した溶岩原の小高い丘にある展望所で国道224号線沿いにあります。
駐車場に車を止めて、展望所へ向かう遊歩道上に積もった火山灰の上には、まだ新しい足跡が。 有村溶岩展望所には全長約1kmの遊歩道がありますが、ここを駆け上がると一気に展望所に辿り着きます。
有村溶岩展望所から眺める桜島。
他にも、遊歩道上の色んな場所から桜島を眺められるので、散策を始めます。
整備された遊歩道と、右側にちらっと見える海は錦江湾。
遊歩道に点在する非難壕と、その背景に桜島。
遊歩道には小さな小屋も点在しており、ここからも桜島を眺められます。
赤水展望広場 叫びの肖像
有村溶岩展望所からは国道224号線で、島の西側に進みます。
赤水展望広場は、2004年8月21日に行われた、長淵剛の桜島オールナイトコンサートの跡地を整備して作られました。約7万5千人もの観客を集め、一夜を明かしたコンサートは今も伝説として語り継がれ、情熱のシンボルとして建立したこのモニュメント「叫びの肖像」は桜島溶岩で作られたもの。今後、この地が音楽を愛する人々が集う場、夢のあるイベントが開催される場として活用されることが願われています。
湯之平展望所
湯之平展望所は標高373m、北岳の4合目に位置し、桜島で一般の人が立ち入ることの出来る最高地点です。東の眺めは桜島を眺められますが、この日は朝日による逆光でうまく撮影ができませんでした。
西側の眺めは、鹿児島湾を挟んで鹿児島市の中心地を一望できます。
この後、桜島フェリーターミナルを目指し、フェリーに乗って目の前の海を車ごと渡ります。
桜島にはこの他、野尻川展望所や烏島展望所もあり、また行く機会があれば、湯之平展望所の撮り直しとともに訪れてみたいと思います。